「学割」と聞くと、映画館やアミューズメントパークでは高校生にも適用されることが多いですよね。そんなイメージから、まだまだ高校生も学割で電車に乗れるはず!そう思っている親御さんも多いはず。
実は、電車に乗る際、高校生であっても大人料金を支払わなければいけない場合もあり、いわゆる「学割」がつねに適用されるわけではないのです。まずはどんな時に大人料金で、どんな時に学割となるのかを把握しておかなければ、正しい料金で電車に乗ることはできません。
今回は、高校生が電車の切符や定期を買う時のルールについてまとめてみました。
切符販売機で売られている切符やSuicaやパスモといったICカードにチャージされたお金で電車に乗る際、高校生は大人料金となります。
それもそのはず、どの鉄道会社でも中学校に入学する4月1日からは大人料金で電車に乗らなければいけないと決められているからなのです。いくら仕事をしていない高校生であったとしても、大人料金の半額となる「子供料金」で電車に乗ることはできません。バスや新幹線でも同じです。
もしも高校生は大人料金で電車に乗らなければいけないと知らず子供料金の切符を買い、改札を通ってしまった場合、改札付近にいる駅員さんに注意を受けることがあります。注意だけで済めばいいですが、親や学校に連絡が行くといったペナルティーを受けることにもなりかねないので注意しましょう。
普通の切符を購入して電車に乗る際は大人料金を支払わなければいけない高校生ですが、学校の通学のために購入できる「通学定期」を購入する際には学割のような割引料金が適用されます。
通学定期は、小学生、中学生、高校生、専門学校生や大学生が購入できる定期のことで、自宅から学校までの区間で使えるものです。
通学定期を購入する際には。
・学校が発行する通学証明書
・定期申込書
・1カ月、3か月、6カ月など申し込んだ期間の定期代金
こちらが必要です。「高校生だ!」といくら主張しても、通学証明書がついていない学生所やパスポートなどの身分証明書では通学定期を作ることはできません。
通学定期は自宅から学校までの区間でしか使えないため、塾などの習い事に通ったり、アルバイトをしたりするためには、「通勤定期も購入したい!」と思う高校生もいるでしょう。けれど通勤定期では学割のような割引はありません。
つまり高校生が通勤定期を購入することはできますが、大人料金と同じ定期料金を支払うこととなるのです。もちろん習い事やアルバイトに週に何回通うかを明確にし、かかる電車賃を計算すれば、「通勤定期でも持っていたほうがお得!」そんなことはよくあるでしょう。
定期的に通う場所があるけれど、通勤定期を買うよりかは切符を買った方が値段が安くなる場合は、回数券を購入すると多少割引があるので利用してみると良いでしょう!
実は電車の中には、高校生ももちろん使うことができる学生割引乗車券というものがあります。けれどこちらはどの鉄道会社でも発売されているものではなく、JRのみが発売している切符となります。
そのため、この切符を持っていてもJRを乗り継がず、地下鉄など他の鉄道会社の電車を使ってしまうとお金がかかってしまいます。
学生割引乗車券は、
・片道が101㎞以上
・往復料金が割引となる
・学校の発行した学生・生徒旅客運賃割引証を提出する
こういった条件を満たすことで、2割引きで電車に乗ることができます。
片道101㎞以上ってどれぐらい?と疑問に思うかもしれませんが、ネットなどの乗車案内出発駅と到着駅を入力すれば簡単に調べることができます。例えば、「東京~小田原間」は片道101㎞にはなりませんが、「東京~熱海間」であれば片道101㎞以上となります。
普通電車はもちろん新幹線でもこの割引は適用されるので小旅行の際であっても使わない手はないですよね!他の鉄道会社でも学割はないにしても、割引のある電車乗車券は発売されている場合があるので調べてみると良いでしょう!
1、 高校生の電車の切符は大人料金となる
2、 高校生は通学定期を利用することができる
3、 通勤定期を購入する際、学割は適用されない
4、 学生割引乗車券を利用することができる
こんな感じです!
通学定期や学生割引乗車券を購入すれば高校生というステータスのおかげで割引がありますが、その他は大人料金となると思っておきましょう。割引を受ける際には、学校が発行した証明書が必要となるので、そちらも忘れないように用意をするようにしましょうね!
高校生から大人料金で電車に乗る、ということはなんだか損した気分になってしまうかもしれませんが、大人の仲間入りを果たしたと考え、早く慣れてしまうと良いでしょう!