普段はあまり意識したことがない電車の中の車椅子スペース。思わず車椅子スペースを占領してしまい、車椅子が乗ってきた時に慌てて場所を空けた!そんな経験をしたことがある人も多いはず。
自分や身近な人が車椅子を使っていないと、電車の車椅子スペースを意識することはあまりないけれど、今後いつ使うようになることがあるかは誰にも分かりませんよね。また身近な人が車椅子を使うようになれば、電車の車椅子スペースを探すことになる場合もあるかもしれません。
今回はそんな電車の車椅子スペースについてまとめてみました。
通勤電車や新幹線など様々な電車がありますが、車内のどこに車椅子スペースはあるのでしょうか。もちろん電車の種類によってその場所は違ってくるため、電車に乗る前に必ず確認する必要があります。
ほとんどの場合、電車のトラブルや災害時の緊急時に備えて、駅員の方の目に届きやすい車両に車椅子スペースは設けられています。車両の端に車椅子マークと手すりがついていれば、そこが車椅子スペースだと思って良いでしょう。
また新幹線の場合は、車いす対応の入り口が決まっており、その付近に車椅子スペースがあることがほとんどです。車椅子対応の入り口からでなければスムーズに乗車できないこともあるので、車椅子スペースと合わせて入り口の方も確認しておきましょう!
車椅子スペースは、もちろん車椅子利用者が電車に乗ってこない場合、他の乗客の方も使ってよいスペースとなります。混雑時などは、車椅子スペースは空けずに電車に乗らなければいけないことがほとんどでしょう。
車椅子と同様、電車の中でいくらかスペースが必要になるのがベビーカーですよね。車椅子スペースが空いている時には、ベビーカーを置いておくスペースとして使っている方も多いはず!
けれど、ベビーカーが先に置いてあり、その後に車椅子が乗ってきたらどうしたらいいの?という疑問も生まれますよね。どちらも停められたらいいけれど、スペースには限りがあるからそうもいかない…そんな場合にはベビーカーではなく、車椅子を優先して停めましょう!
ベビーカーも車椅子もストッパーがついているため、しっかり固定すれば動きません。ただし急停止や急なカーブではストッパーがあっても動いてしまうことがあるのです。
・親がベビーカーを抑えて置く
・車椅子利用者は手すりにつかまる
このような対応で、ベビーカーも車椅子も緊急時に倒れずに済むはずです。
ベビーカーに乗るのは小さい子なので自力で手すりにはつかまれないし、車椅子利用者がつかまれるように、車椅子スペースは譲るようにしましょう。
通勤電車では見られませんが、新幹線や特別列車では車椅子対応座席が設けられています。
本来3列、または2列のシートのうちの1列分が空きスペースになっていて、そこに車椅子を置き、隣の座席に車椅子利用者が座れるようになっている座席のことです。
車椅子対応座席は、全車両にあるわけではなく、限られた車両に設けられています。また予約もネットや駅の切符販売機できるわけではなく、JRの場合は駅の窓口に行って予約を行い、座席を確保する必要があります。
車椅子対応座席は、荷物の多い人が利用するための席ではないし、その場所にベビーカーを広げて置く場所でもないので注意しましょう。
実は、車椅子を使って駅に向かうと、様々な場面でバリアフルー設備を利用しないと電車にたどり着けない、ということに気が付くでしょう。そのため、ほとんどの駅、鉄道会社ではバリアフリー設備が用意されています。
・階段を避けるためのスロープ
・エレベーター
・車いすに座ったまま切符が買いやすい販売機
・バリアフリートイレ
こういった感じです。もちろん中にはエレベーターがなく、階段を上がりたい場合には、駅員の方に声をかける必要のあるところもあります。また電車に乗り込む時にも、駅員の方に声をかけないと、乗車できない場合もあるので、バリアフリー設備はたくさんあっても不便に感じることもあるかもしれません。
こんな感じです。
今は車椅子に乗っていなくても、これから必要になるかもしれないし、ケガをした時にはバリアフリー設備を使うかもしれないし…電車の車椅子スペースやバリアフリー設備は決して縁がないものではありません。自分が車椅子に乗っていたら…と考え、車椅子の利用者が快適に電車に乗れる配慮をしてあげたいものですね。